歩いて完走:マラソン初心者のホノルルマラソン挑戦記

こんにちはヤニックです、今回ホノルルマラソン初参加

フルマラソン初参加でなんとか完走(というか完歩)しました。

 

制限時間がゆるいとして有名なホノルルマラソンですが、フルマラソン未経験の初心者が、練習もろくにしないで、フルマラソンに挑戦するとどうなるか、しかも、灼熱の太陽のもとのマラソンに参加するとどうなるか、ホノルルマラソンの様子をお届けしながら書いていきたいと思います。

また、エイドステーションやトイレの様子など、まだ参加したことが無い方にとっては知りたい情報をお届けしていきますね。

 

まずは僕のスペックを書いておきます

年齢:37歳

身長:178㎝

体重:77キロ

普段の運動:軽いウォーキング程度、まったくしていないと言っても良い

仕事:自宅でしているので、慢性的な運動不足

マラソン歴:5年前にハーフを完走して以来、腰を悪くしやってません。

マラソンの練習:ほとんどしていない




深夜2時起床

ホノルルマラソンのスタートは朝5時です、アラモアナビーチパークがスタート地点なので、ワイキキからは少し離れています、バスでの移動になるので、起床時間はこれこの通り、かなり早いです。

当日は一睡も寝られないまま起床時間を迎える、つまり徹夜・・・・不安しかないモサモサ準備をする

深夜3時

スタート地点までの循環バスに乗り込む、運営がよほどしっかりしているのか、待ち時間も、トラブルも無く、無事スタート地点に到着。

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移動はスクールバスです

 

スタートの5時まで待ちぼうける、まだ夜明け前なので、かなり肌寒い、ゴール予想タイムごとにスタート地点が分かれれいる、これは日本の大会と同じ。

参加者は30,000人でその半数は日本人、中には中国人や、韓国人などもいて多国籍な大会だ。

 

欧米人は、掛け声をかけあったりと、やたらもりあっがっている。

そのなか、じっと座って待つ(やることない)、もう少し遅く起きても良かったと思いました。

 

トイレは50基ほどあり、行列はほとんどありません。

ただ、スタート直前は混み始めるので、早めに済ましておくのがよさそうです。

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スタート地点のトイレは必要十分に設置されています

早朝5時

スタートとなる、と同時に花火が打ちあがる、ささやかなものかと思いきや、かなり長い間、豪快に打ちあがっている、これはテンションあがる

 

行けそうな気がする!!

 

スタート地点でかわいい子が手を振っている、誰かと思ったら相武紗季だった。

うん、本物はものすごくかわいい。

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かなり長いこと花火が打ち上がります

 



5時~8時

スタート直後は、涼しく、また見どころも多いので、歩いていてもとても楽しいですダウンタウンから、アラモアナ、ワイキキ、ダイアモンドヘッド当たりまではとにかく楽しい。

 

僕のような、観光参加の人間は楽しめることだろう・・・ここまでで全体の三分の一

 

いける、なんだかすごく行けそうな気がする!!

 

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ホノルル・シティオブライツ:街が電飾で彩られています

8時~9時

うん、全然無理っぽい、いやこれ無理だろ絶対。

弱音を吐き始める、というのも、日が昇ることで、突然レースが過酷なものに変貌する。

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日が昇ることで、俄然苛酷さが増します

 

これまで、なんどもレースに参加してきたが、これほどの灼熱の中参加するレースは初めてだ、何度もホノルルマラソンに参加している方の話を聞けたが、今年は特に暑いそうだ。

加えて、カハラを過ぎたところから、ハイウェイに乗らされるが、日差しを遮るものがまったくない、コンクリートの上を、ひたすらまっすぐ歩かされる

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特に何も無いハイウェイをひたすらまっすぐ歩く・・・

僕はこれまで5回のハワイ経験がある、ハワイは本当に素晴らしいところだ、まさに天国だ、南国の楽園だパラダイスだ・・・・・・

 

僕は初めて、ここは地獄だと思った

 

灼熱の太陽にさらされ、延々と、、いつ終わるともしれない道をもくもくと歩く・・・なんだこれは、いったいなんの修行だ

途中、熱中症で倒れたのであろう、倒れ伏している女の子を見かける、かわいそうに、そりゃ熱中症にもなるよね・・・いや明日は我が身、自分だって気を抜けない。

 

ここで倒れて救急車で運ばれた場合、旅行保険は適用されるのか?

されなかったら、悲惨だな・・・などと考え始める。

水分補給だけはマメにとって行こう!!

 

エイドステーションは必要十分に設置されてるが、残念なことにカロリー補給の手段が用意されていない、正確に言えば用意はされている、されているが十分な量が無いので、後方の集団までいきわたらない。

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エイドステーションの様子、スタッフは一生懸命運営してくれています

 

前方の集団が食したであろう、バナナの皮や、オレンジの皮、エネルギーチャージのゴミが散乱しているのが恨めしい。

 

エイドステーションにあるのは水かおそろしく薄められたゲータレードのみ。

十分に食料があるものと思い込み、朝食を抑えめにしたのが裏目に出た・・・

 

スタート前に、一緒に参加した友人が、エネルギーチャージで餅を食っていた、お前も食うかと誘われたが、僕は、エイドステーションで十分補給できると考えていたので、誘いを断った今となっては、あの時の自分が恨めしい・・・

 

腹減った・・・暑い・・・足痛い・・・・

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10キロ地点のトイレの様子、トイレは先へ行くほど空いてるので安心して下さい

9時20分

開始から4時間20分経ってようやくハーフ地点に到達、相変わらずいつ終わるともしれないハイウェイをモサモサと歩く苦行が続く・・・沿道の応援も無いし、景色もさして良くもない、日差しを遮る木々もない灼熱の太陽にさらされ、ただただ歩く、ただそれだけ。

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延々とハイウェイを歩きます・・・

ここまで4時間半かかったということは、少なくともそれ以上歩かないとゴールできない、体力は落ちる一方だし、いったいあと何時間炎天下にさらされるのであろう・・・

 

足の裏に水ぶくれでもできているのであろう、一歩ごとにいやな痛みある。

そういえば、フルマラソンは体力3、気力7と友人が話していたのを思い出した、ハーフの時点ですでに体力はそこを尽き、気力で動いている・・・果たして気力は持つのだろうか

僕がやってるのはマラソンじゃないんだけど・・・

10時

いよいよ、ハイウェイの折り返し地点へとやってきた、大きな湖のようなところをぐるりと一周する。

 

折り返してからも、長いんだけど、気分的には楽になりそうだ・・・ただ、この折り返し・・・長いよ・・・地図で見ると短そうなんだけど、実際歩くと恐ろしく長い・・・

ここらの地区はセレブが多いのか、豪邸が立ち並び、各家に船の係留場所まで備えている、沿道にはちらほら応援をしてくれる人を見かけるがなんでだろう・・・セレブに応援されてもあんまうれしくない

 

どうやら心まで病んできたようだ

 



11時30分

ようやく折り返す、これまで延々と歩いてきたハイウェイを今度は延々戻ることになる・・・・

ただこれまでと違うのは、多少の木陰があること、沿道の人の温かい応援や差し入れがあること、プレっツェルや氷を差し入れてもらう。

 

音楽をかけて鼓舞してくれる人や、自宅のガレージでバンド演奏して盛り上げてくれる人、自宅のホースで簡易シャワーを作ってくれる人、アコーディオンでクリスマスソングを演奏してくれているおばあさん。

形は様々だが、みんなの応援がうれしい

 

エイドステーションは相変わらず水か、恐ろしく薄められたたゲータレードしかないけどみんな炎天下の中がんばって運営してくれている、ここまでくると、ただただ、苦しいだけだから応援がとにかくうれしいい。

 

折り返しているので、反対を見ると、遅れてる参加者たちとすれ違うことになるんだけど、80歳くらいのおじいさんが非常に緩慢な動きではあるが、確実に歩を進めている姿をみた

 

え!?参加者じゃないよね・・・・一瞬うたがうが、ゼッケンがついてる・・・

泣きそうになった、いや正直に言おう

 

泣いた

 

なんだかわからないけど、ものすごく泣けた、サングラスをしてなかったら、ひどくみっともない顔をさらすところだった。

 

歳を召した方が頑張ってる姿に感動したのでは無い

 

けがをしたらどうしようとか

体調をこわしたらどうしようとか

考えなかったのだろうか?

家族の反対はなかったのだろうか?

 

僕も、あのおじいさんに比べれば、十分に若い年齢ではあるけれども普段、どれだけ年齢を理由に避けてることの多いことか。

やる前から、できない理由探すことのなんと多いことか。

自分の人生なんだから、できない理由ばかり探さないで、やりたいようにやればいいんだよ

僕の人生の指針は「自由に生きること」まるでその人生を肯定されたような気持になった

 

だから泣けた。

 

ゴールはまだまだ先だけど、なんだかゴールできそうな気がする。

12時40分

ようやくハイウェイを降りることができた、ハイウェイの降り口でバンド演奏しているが、お世辞にもうまいとは言えないレベル、うちのバンドのほうが数段うまい、ギターの彼にこうアドバイスしたい

 

「横向いてないで、まっすぐ前を向いて弾け」

 

横を向きながら弾くのは自信がないことの現れ、客から見ても

みっともないので、下手でもいいから堂々としてるほうがロックでかっこいいよ。

 

殺風景なハイウェイを抜け、カハラの高級住宅街を歩くことになるが基本、ながい直線、曲がる、ながい直線の繰り返し

ながい直線はやめチクリ!!

心が折れる、はるか彼方まで見渡せるのは、本当につらい。

 

いよいよゴールが近くなって来た、ダイアモンドヘッドをぐるりと回ればゴールは近い、最後の登りがきつい、ホノルルマラソンは勾配が少ないみたいだけど最後の登りは本当にきつかった。

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周りのみんなも満身創痍な方たちばかりで、彼氏に励まされながらヨタヨタ歩く女の子、少し歩いては、立ち止まって休む子など、元気な人は誰もいない。

沿道ではHISやJTBやJALのスタッフが一生懸命

「あとちょっとでゴールだから頑張って!!」

と声をかけてくれるが

 

そのあとちょっとがしんどいんじゃ、ゴルアラァ( ゚Д゚)ムヒー

人間、余裕がなくなると怒りっぽくなるものである。

14時20分

ラストの直線に入った、ラストの直線がこれまた長い・・・ながいよ・・・マジで

やめてくれ、直線の長いのだけはやめてくれ・・・はるか彼方にゴールが見えるが全然遠く感じる・・・

 

そしてゴール

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記録は9時間28分

お疲れ様でした

よくやったオレ

よくやった自分

もう歩かなくていいんだね・・・

最後で残念だったこと

これまで、ホノルルマラソンの運営には100点をつけたかった、ゼッケンの受け渡しも、スタート地点への輸送も、エイドステーションは充実してなかったけど、スタッフが頑張ってたからよかった

でも、最後の最後で怒りが噴出した

 

完走をすると名誉の勲章である完走Tシャツがもらえるのだが、その受け取り場所がよくわからない、案内も見当たらない

おいおい・・・・満身創痍の人間に、この広い会場をうろつけというのかまだ歩けというのか・・・

ゴールの流れで、スムーズに渡す手筈になってると思っていただけに、これは心底頭にきた。

案内所に行って、場所を聞いてやっとわかった、しかも結構距離あるし

完走Tシャツを受け取る

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パトラッシュ僕はもう疲れたよ・・・・・

と言ってる場合ではなく、今度はホテルまで歩く

ホテルまでの道すがら、メダルをかけているのを見かけられると

「頑張ったね」

「グレートジョブ!!」

と街の人が声をかけてくれるのが本当にうれしかった。

本当に、完走してよかった・・・

 



マラソン後の影響

その後の3日間は筋肉痛でまともに歩けませんでした。

 

もし、今後、弾丸ツアーで参加される方は、日常生活に支障をきたすレベルで疲労するので、十分な練習をするか、勇気あるリタイアをすることを強くおススメします。

 

「ただ歩くだけだったら、40キロくらい余裕っしょ」

なんて軽い気持ちで参加しないことを強くおススメします。

「観光ついでに参加しちゃう(*´з`)プヒー」

観光気分なのは最初の3時間だけです、残りの6時間は痛みと暑さとの戦いです。

 

ろくに練習していない人が、いきなりフルマラソンに挑戦すると自律神経のコントロールが乱れて、体温調節がうまくいかなくなるそうです、おかげで、嫁が暑いと言ってるホテルの部屋でも、毛布にくるまっていないとガクガク震えるくらい寒い思いを二日しました。

それだけ、過酷だったのでしょう。

もう二度と参加することはないと思うけど、終わってみればいい思い出ですね。

最後まで御覧いただきありがとうございました。

 

まとめ

1、運営はかなりしっかりしている

2,トイレは十分に設置されており困ることはない

3,エイドステーションも十分だが、後方の参加者までカロリー補給手段が残っていないことが多い

4,とにかく暑い、暑さ対策必須

5,太陽が昇る8時頃までは楽しい、それ以降は辛い

6,熱中症の危険もあるので水分補給は十分に行うこと

 

自分の足で集めたハワイの観光情報はここにまとめています

↓↓↓↓

 



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